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その他の考察

ダチョウの飛ぶ空

※2015年9月9日から期間限定で「ダチョウの飛ぶ空」が公開されています。


「ダチョウの飛ぶ空」とは勝木光先生のデビュー作。

倫理の授業で先生から「損だと思うときでも、どうしてもやっちゃうときがあるでしょ」という話を聞いて、そこから話を広げていって描いたもの。
当時は作品ごとに課題を決めて描いていて、「ダチョウの飛ぶ空」では背景に坂道の多い街を描いてたくさんの消失点を取らなければいけないようにしていたという。
講談社への持ち込み作品で、それをそのまま新人漫画賞に出すことに。

そして第68回新人漫画賞において「ダチョウの飛ぶ空」で勝木光先生はマガジン史上最年少で入選を受賞する。
【特別審査委員長 赤松健先生の一言】
若いのにかなりの画力。これで漫研っぽい感じが抜ければ‥‥。
【講評】
読後爽快。描き込みも丁寧で、漫画にかける情熱をしっかり感じました。
[生きかたは違うけど互いに尊敬しあう男の子の友情]というテーマもよかった。
残念なのは、話全体の展開が散らかっているために、それがわかりづらくなってしまったこと。
つまり[悪魔少女に翼をもらう]という筋が、うまく機能していないのです。
二人の友情を描くのであれば、陸上競技があればそれで十分。
その中でエピソードを作ってお話にしていくのが一番効果的だと思います。
漫画を描くということは、思いついたアイデアを捨てていくことの繰り返しです。
アイデア、発想を精査して、どう伝えるのが最も面白く、そして直接読者の心に届くのか。
大変なことだけど、君ならできる!
マガジンは、期待しているぞ!!

(注)現在は受賞者の年齢が公表されないため、今も最年少記録なのかは不明。

2002年8月20日発売のマガジンFRESH2002年9月3日増刊号に掲載。
全41ページ。1ページ目は表紙、2〜41ページが本編。


【冒頭の煽り文】
第68回新人漫画賞"入選"作品!!
飛び立て!!時代の最先端へ――
青春をかけ抜けろッ!!
わずか、17歳!マガジン史上"最年少"入選受賞作家が大登場!!


【あらすじ】
鈴木良宗(すずきよしむね)と未地静(みちしずか)は親友。
2人はふとしたことから悪魔少女と出会い、未地静の優しさに触れた悪魔少女はお礼に願い事を一つ叶えると言うが‥‥‥


【内容】
鈴木良宗と未地静の中学3年男子2人をメインに展開するストーリー。
テーマは上記のように「生きかたは違うけど互いに尊敬しあう男の子の友情」といった感じ。
鈴木良宗は学級委員で優等生であるが、内面は合理的な考え方を持っている。良い言い方をすれば頭が切れる、良くない言い方をすればズル賢い、だが別に嫌な奴ということではない。
未地静は熱血バカで、合理的な鈴木良宗とは逆に不器用でとにかく真っすぐな生き方。
悪魔少女が巻き起こした騒動をきっかけにお互いの存在の大切さを再認識した2人は‥!?

未地静を飛べない鳥であるダチョウになぞらえていて、そこからタイトルも付けられたと考えられる。


【最後の煽り文】
2人の友情は永遠、かな!?


【「ダチョウの飛ぶ空」の作者巻末コメント】
お題:次回作は何を描きたい!?
可能と不可能を乗り越えようとする2人の人間のファンタジー。