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Match Summary
関東ジュニアテニス選手権大会 準々決勝丸尾栄一郎 − 高木朔夜(第4シード)

※○はサービスキープ、◎はサービスブレイク
※2ndセット第6・7ゲームは内容不明ですが、展開的に互いにブレイクしたとは考えにくいです。
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【管理人的解説】
全日本ジュニアテニス選手権大会の出場権を得て、続いてシード順を懸けての戦いに突入。
高木くんの事前情報は、難波江くんと同じクラブで友人、難波江くんに勝ったことがある、態度が悪い、アンダーサーブなどトリッキーな攻撃もあるが基本に忠実なオールラウンダー。
また、高木くんは3回戦で諭吉くんに6-3 6-2で勝っている。
準決勝に進めばおそらく難波江くんと戦える貴重な試合になるため、全日本ジュニアテニス選手権大会優勝を目指すエーちゃんにとっては負けてはいられない試合である。
序盤は高木くんが精神的にもプレー的にも様々な揺さぶりを仕掛けるが、経験不足のエーちゃんは戸惑いながらも1つ1つ処理をしていき、互いにキープする展開が続きタイブレイクに突入。
高木くんのこの試合の戦略は、スタミナに自信があることから1stセットは無理にブレイクを狙うのではなく、相手をとにかく揺さぶって動揺させ最後に決定打を放って1stセットを先取し、2ndセットは崩れた相手を実力でねじ伏せるといった感じか。
この試合のターニングポイントは1stセット、タイブレイクの5-5の場面。
警告を受けてまで、それまでの高木くんのプレーを自分の頭の中でしっかり理解して心を整理して1つの区切りをつけたこと。
そのように色んな感情や情報を頭の中で理解することにより精神状態をリセットしたのは、いかにも理論派のエーちゃんらしい。
次にポイントを取った方がセットポイントを握る最重要場面でのこの落ち着きは、精神力Aたる所以かもしれない。
2ndセットは一方的な展開に。
高木くんは去年の全日本ジュニアテニス選手権大会でベスト16に入る実力者。
いくらエーちゃんが成長しているとは言っても、今年はベスト8には入れるであろう高木くんを圧倒する実力差は実際にはないように思う。
そこまでの差がついたのは、高木くんがエーちゃんを難波江くんと被ることを強く意識させられたことによるものではないだろうか。
高木くんが元々持っていた難波江くんへの劣等感、それがエーちゃんとも被ったことにより心が折れてしまい、結果、実力以上の差がついてしまった。
高木くんは相手を揺さぶることには長けていても、自分の心が揺れたときの対処には慣れていないようだ。
勝ったエーちゃんは次の試合で、およそ8ヶ月振りに難波江くんと再戦することになった。